再開発事業の白紙撤回で損失 市に賠償命じる判決 徳島地裁

再開発事業の白紙撤回で損失 市に賠償命じる判決 徳島地裁
徳島市の前の市長が白紙撤回した市の中心部の再開発事業をめぐって、地権者などがばく大な損失を被ったとして、6億円余りの賠償を求めた裁判で、徳島地方裁判所は、市に対し3億5800万円余りの支払いを命じました。
徳島市中心部の新町西地区の再開発事業は、平成17年に、当時の原秀樹市長が音楽芸術ホールと一体で整備する方針を表明しましたが、その後、事業からの撤退を公約に掲げた遠藤彰良前市長が当選し、白紙撤回されました。

このため地権者などで作る再開発組合が、事業が中止になったことで、ばく大な損失を被ったとして、市に対し6億5000万円余りの賠償を求める裁判を起こしていました。

20日の判決で徳島地方裁判所の川畑公美裁判長は、再開発組合が平成26年度から平成28年度にかけて支出した土地の調査や建築設計のための費用、それに組合の人件費などを損害として認め、市の補助金などを差し引いた3億5800万円余りについて市に支払いを命じました。

この問題をめぐっては、組合側が市に対して再開発に関わる計画の認可を求める裁判も起こしていましたが、去年、訴えを退ける判決が確定しています。

再開発組合理事長「1日も早く苦しい状況を解決したい」

判決を受けて新町西地区市街地再開発組合の高木俊治理事長は会見で「認められた賠償は満額ではなかったが、選挙の結果、政策を変更したとしても、責任は免れないことを司法がはっきり示した」と述べました。

そのうえで「1日も早く苦しい状況を解決したいというのが組合員の総意なので、市とはこの地裁判決をもとに解決できるよう話し合いたい」と述べました。

徳島市長「しっかり対応」

判決について徳島市の内藤佐和子市長は「今後の対応については、判決文を精査し、弁護士と協議したうえで、これからの中心市街地を市民に安らぎを与えてくれるような、にぎわいのあるまちへと変えていけるよう、しっかりと対応してまいりたい」とコメントしています。