タイ 先月の自動車生産台数が過去最少 新型コロナ影響

タイ 先月の自動車生産台数が過去最少 新型コロナ影響
東南アジア最大の自動車生産国、タイで先月生産された車の台数は、統計が残る1987年以降、最も少なくなり、新型コロナウイルスの影響による世界的な需要の低迷で、現地に拠点を置く日系メーカー各社にも深刻な影響が広がっています。
タイ工業連盟の発表によりますと、先月、タイで生産された車の台数は2万4711台と、去年の同じ月と比べて83.5%の大幅な減少となりました。

この生産台数は、統計が残る1987年以降、単月としては最も少なくなっています。

これは新型コロナウイルスの世界的な感染拡大によって、国内、海外ともに新車の需要が低迷したためで、先月はトヨタ自動車やホンダなど日系メーカー各社が軒並み生産の停止を余儀なくされました。

また、国内販売も3万109台と、去年の同じ月より65%少なくなったほか、輸出も2万326台と69.7%少なくなっています。

タイは日系メーカー各社が生産拠点を置く東南アジア最大の自動車生産国で世界各国への輸出拠点となっていますが、感染拡大の深刻な影響が広がった形です。

記者会見でタイ工業連盟のスラポーン副会長は「ことし1年間の生産台数が100万台に達するかどうかも見通せない」と述べ、去年の200万台余りの半分以下に落ち込む可能性もあるとして、懸念を示しました。