仕事激減 フリーの俳優ら 支援の拡充を訴え コロナ影響

仕事激減 フリーの俳優ら 支援の拡充を訴え コロナ影響
新型コロナウイルスの感染拡大の影響で仕事が激減しているフリーランスの俳優や音楽家などへの支援に課題があるとして、関連する団体が合同で会見を開き、厳しい実情と支援の拡充を訴えました。
記者会見は「日本俳優連合」や、音楽家やカメラマンなどが加入している労働組合で作る「日本マスコミ文化情報労組会議」などが合同で厚生労働省で開きました。

日本俳優連合はフリーランスの俳優や声優を対象に行った調査結果を紹介し、今月以降の収入について「無収入」と答えた人が全体の2割に上っているなど、厳しい実情を訴えました。

そのうえで、フリーランスは支給の対象とされていない、
▽未払いとなっている報酬を国が立て替える制度や、
▽新型コロナウイルスに感染した場合の傷病手当金についても、対象とするよう、支援の拡充を求めました。

団体は、こうした内容をまとめた要望書を18日、厚生労働省などに提出したということで、今後も引き続き支援を求めていくことにしています。

日本俳優連合の森崎めぐみさんは「俳優などフリーランスの働き方の特殊性に支援がマッチしていない現状がある。生活の糧となる報酬が支払われていない状況がすでに2か月以上続いていることをまずは理解してほしい」と訴えていました。
日本俳優連合は、新型コロナウイルスの感染拡大による公演などの自粛が続いている影響について、フリーランスの俳優や声優を対象にインターネットを通じて調査を行い、今月12日から18日までに293人から回答がありました。

今月以降の収入について、
▽「50%以下」と回答したのは43%に達し、
▽「無収入」と答えた人も23%に上りました。

先々の新しい仕事の依頼はありますかという質問に対する答えは、
▽全くないが57%、
▽減っているが35%となりました。

自由記述で意見を求めたところ「月の給与は3か月から半年後にわかるので、持続化給付金を今すぐ申請することができず困っている」「社会保険や保証がないことなどいつも不安に思っていましたが、今回は限界です」などといった声が寄せられました。