「学費一部免除を」学生が延べ2700人の署名提出 関西大学

「学費一部免除を」学生が延べ2700人の署名提出 関西大学
新型コロナウイルスの影響で多くの大学は校内への立ち入りが制限され、授業はオンラインが中心となっています。こうした中で大阪にある関西大学の学生が「十分な教育を受けられていない」として、学費の一部免除を申し入れる署名を大学側に提出しました。
関西大学4年生の徳山湧人さんは、多くの学生がアルバイトがなくなるなど厳しい環境にあるにもかかわらず授業が満足に受けられていないとして、インターネット上で学費の一部免除を求める署名の募集を始めました。

学生など延べ2700人の署名が集まり、特にオンライン授業に対しては「通信環境が悪くなると先生の声が聞こえない」とか「講義もなく自習するだけの授業があった」などといった意見が寄せられたということです。

徳山さんは19日、集まった署名やオンライン授業への意見を直接大学の学長に提出し、意見交換しました。

関西大学ではこれまでに、オンライン授業に対応できるようノートパソコンを無料で貸し出したり、1人暮らしの学生向けに一律5万円を給付したりする取り組みを始めていて、徳山さんによりますと、意見交換会では大学から厳しい現状などが説明されたということです。
徳山さんは「大学側も厳しいなか話を真摯(しんし)に聞いてくれて感謝している。引き続き対話は続けていきたい」と話していました。

関西大学は取材に対し「困っている学生の意見を聞けたのは有意義で、学生支援の材料として慎重に対応していきたい」とコメントしています。