金の先物価格 初の1グラム6000円超え 最高値更新

金の先物価格 初の1グラム6000円超え 最高値更新
新型コロナウイルスの感染拡大で経済の先行きに懸念が強まる中、安全な資産とされる「金」が買われ、東京商品取引所で取り引きされている金の先物価格は、1グラム当たり6000円を超え、最高値を更新しました。
18日の東京商品取引所では、取り引き開始直後から金の先物に買い注文が集まり、取り引きの中心となっている来年4月ものの価格は1グラム当たり6000円を超えました。

その後も積極的な買い注文が続き、18日の終値は先週末よりも102円、およそ1.7%値上がりして1グラム当たり6084円でした。

金の先物価格が6000円を超えるのは取り引きが始まった1982年以来初めてで、最高値を更新しました。

金融市場の中で金は安全な資産とみられていて、世界経済の先行きに懸念が強まると買われる傾向があります。

欧米や日本などでは経済活動を再開する動きが出ているものの、投資家の間では新型コロナウイルスの感染者が再び急増する第2波によって、世界経済がさらに落ち込むとの懸念が根強く金に資金が流れ込む形となっています。

市場関係者は「夕方に始まった夜間の取り引きでも6000円を超える水準が続いている。世界の多くの中央銀行による大規模な金融緩和によって大量の資金が市場に供給されていることも金への投資が増える要因となっている」と話しています。