台湾 外交部長「新型コロナ対策の経験で国際貢献できる」

台湾 外交部長「新型コロナ対策の経験で国際貢献できる」
台湾当局の外交トップをつとめる呉※ショウ燮 外交部長は、来週のWHO=世界保健機関の年次総会を前に、NHKの単独インタビューに応じ、「台湾が参加することができればほかの国々と経験を分かち合うことができる」と述べ、総会への参加によって、抑え込みに成功している自分たちの経験を共有し、新型コロナウイルス対策が喫緊の課題となっている国際社会に貢献できると主張しました。
台湾の呉外交部長は、来週18日から始まるWHOの年次総会を前に、台北で15日、NHKの単独インタビューに応じました。

この中で、呉部長は「ことしのWHO総会に事務局長の招待を受けて、オブザーバーになることを希望している」と述べ、オブザーバーの資格で総会への参加に意欲を示す一方、現時点では、招待状は届いていないことを明らかにしました。

呉部長は「われわれが参加に向けて動くなか、強大な力によるけん制を受けている。強大な力とは、すなわち中国だ」と述べ、現状では実現は難しいという見方を示しました。

そのうえで、呉部長は「WHOから台湾が排除され、速やかに情報が共有されず、協力を得ることができなければ、台湾は地理的な空白となる。このことは、台湾にとって、不公平なだけでなく、世界の感染症予防が行き届かない地域になってしまうおそれもある。われわれは、こうしたことは望んでいない」と述べました。

そして、「台湾の新型コロナウイルス対策の経験は、かなりの成功を収めてきた。台湾が、このような重要な国際組織などに参加することができれば、ほかの国々とわれわれの経験を分かち合うことができる」と述べ、WHO総会への参加によって、抑え込みに成功している自分たちの経験を共有し、ウイルス対策が喫緊の課題となっている国際社会に貢献できると主張しました。

呉部長は「引き続き、さらに多くの国が台湾への支持を表明してくれれば、台湾の参加に向けて大きな助けとなると信じている」と述べ、日本やアメリカなどと連携しながら、最後まで実現を目指す考えを強調しました。

※金へんに「りっとう」