4月後半の消費動向 新型コロナ感染拡大前より30%以上減

4月後半の消費動向 新型コロナ感染拡大前より30%以上減
クレジットカードの利用情報をもとに算出した先月後半の消費動向をあらわす指数が、感染拡大前と比べて30%以上落ち込んだことが民間の調査で分かりました。先月前半から、さらに下げ幅が拡大していて、専門家は「通常の景気循環ではありえないような大きな変化が起きており、消費の回復には時間がかかるだろう」と分析しています。
これはデータ分析会社のナウキャストとクレジットカード大手のJCBが、カードの利用情報のビッグデータをプライバシーを保護し、季節による影響を取り除いて消費動向をあらわす指数としたものです。

先月16日から30日までの指数を感染拡大前の1月後半と比較すると33.3%の下落となり、29.2%の落ち込みとなった4月前半から下げ幅を拡大しました。

内訳をみますと「旅行」がマイナス95.2%、「宿泊」がマイナス93%、映画などの「娯楽」がマイナス72.1%、「外食」がマイナス71.9%、「交通」がマイナス54.8%などで、いわゆる「レジャー消費」が大きく落ち込んでいます。

一方、いわゆる「巣ごもり消費」は伸びていて「ネット通販」は24.2%、動画や音楽などの「コンテンツ配信」は23.7%、「スーパー」は22.8%、「酒屋」は14.3%の増加となっています。

調査を行った会社の技術顧問で、東京大学大学院の渡辺努教授は「指数は3月後半から激しく落ち込んでいて、通常の景気循環ではありえないような大きな変化が起きている。消費の回復には時間がかかるのではないか」と話しています。