サウジアラビアなど追加減産へ コロナ影響で記録的原油安続く

サウジアラビアなど追加減産へ コロナ影響で記録的原油安続く
新型コロナウイルスによる世界的な需要の落ち込みで記録的な原油安が続く中、サウジアラビアなどの湾岸諸国の産油国は、原油価格を引き上げようと、すでに実施している協調減産に加えて来月から日量およそ120万バレルを追加で減産することを明らかにしました。
新型コロナウイルスによる経済活動の制限などで、原油は世界的に需要が落ち込んでいて、国際的な原油価格は、先月、一部の先物価格が初めてマイナスとなるなど、異例の安値水準で推移しています。

このため、サウジアラビアやクウェート、それにUAE=アラブ首長国連邦の3つの産油国は、11日、価格の底上げを狙って来月から自主的に追加の減産を行うことを表明し、あわせて日量118万バレルが減産されることになりました。

世界的な原油生産をめぐっては、サウジアラビアなどを含むOPEC=石油輸出国機構やロシアなどの産油国がすでに今月から、世界の生産量のおよそ1割にあたる日量970万バレルの協調減産を行っています。

今回の自主的な減産は協調減産の上積みを図るものですが、世界的な需要の回復が依然として見通せない中で供給過剰を解消し、価格の引き上げにつながるかは不透明です。