三越伊勢丹HD 111億円の最終赤字 新型コロナ影響

三越伊勢丹HD 111億円の最終赤字 新型コロナ影響
三越伊勢丹ホールディングスの、ことし3月期の1年間の決算は新型コロナウイルスの感染拡大の影響などで、売り上げが大きく落ち込み最終的な損益が111億円の赤字となりました。
発表によりますと、ことし3月期の1年間の売り上げは前の年より6.5%減って1兆1191億円でした。最終的な損益は、前の年の134億円の黒字から111億円の赤字に転落しました。

赤字は2年ぶりで、新型コロナウイルスの感染拡大による外出の自粛や営業時間の短縮で、売り上げが落ち込んだことが大きな理由です。

また、4月からの1年間の業績見通しは、感染拡大がいつ収束するかわからないとして「未定」としました。

会社では、11日の発表で緊急事態宣言が出て5月の売り上げは、前の年の10分の1以下に落ち込む見通しで、今後、営業を再開していったとしても消費者の外出自粛が続き、しばらくは売り上げが3割から4割程度落ち込むという厳しい見方を示しました。

三越伊勢丹ホールディングスの杉江俊彦社長は電話による会見で現時点で決まった計画はないとしながらも「長期的には店舗の閉鎖が避けられない。新型コロナウイルスの影響で早まる可能性もある。今は売り上げが2倍から3倍に伸びているネット通販の強化を最大限推し進めていく」と述べました。

今後も業績低迷が避けられないことから、三越伊勢丹ホールディングスは取締役の今年度の賞与を返上する方針です。