避難所で新型コロナウイルス感染拡大を防ぐには?

避難所で新型コロナウイルス感染拡大を防ぐには?
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災害時に設置される避難所で、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐためにはどのような準備が必要なのか。災害医療に詳しい専門家が、自治体が準備しておくべき項目をまとめたチェックリストを公表しました。
災害時の医療に詳しい人と防災未来センターの高岡誠子研究員は、避難所での感染リスクを下げるために、自治体が事前に準備してほしい項目をチェックリストにまとめました。

避難所の中では、スペースを家族などの世帯単位で確保し、ほかの世帯とは2メートル以上の間隔を空けたうえでパーテーションなどで区切るのが望ましいとしています。

これに伴って、受け入れできる避難者の数が想定よりも少なくなることを事前に住民に周知しておくことが大切だとしています。

また、新型コロナウイルスに感染し自宅療養中の患者などをどこに避難してもらうか、あらかじめ都道府県の担当部署と調整しておく必要があるとしています。

さらに、避難所で感染の疑いのある人が出た場合に備え、テントやキャンピングカーの活用も念頭に患者を隔離できる部屋を準備しておくこと、避難者がどこに滞在していたか細かく記録し濃厚接触者の追跡を可能にしておくことも重要だとしています。

避難所の運営に当たる自治体職員にも大きなストレスがかかることから、検温などの体調管理の方法を定め、業務後に休暇を与えるなどアフターケアの態勢も整える必要があるとしています。

高岡研究員は「今回は避難者が集まったあとで衛生環境を整えるのでは遅く、事前の準備が重要になる。対策を議論する際のたたき台として活用してほしい」と話しています。