新型コロナ「難病の薬など3つを併用すると効果」の報告

新型コロナ「難病の薬など3つを併用すると効果」の報告
新型コロナウイルスの患者に、難病の薬など3つの薬を併用したところ、1つの薬だけを投与した患者に比べて、ウイルスの遺伝子が検出されなくなる期間が短くなったとする研究結果を香港大学などの研究グループがまとめました。
研究グループは、ことし2月から3月にかけて、18歳以上で症状のある新型コロナウイルスの患者127人を2つのグループに分け、一方には難病の1つ、多発性硬化症の薬のインターフェロンベーター1bと、エイズの発症を抑える薬、それにC型肝炎などの治療に使われる薬の3種類を併用し、もう一方には、エイズの発症を抑える薬だけを投与しました。

そして、ウイルスの遺伝子が検出されなくなるまでの期間を比べたところ、薬が1つだけのグループは中央値で12日かかったのに対し、3つの薬を併用したグループは7日と、5日短かったということです。

また、症状の改善も3つの薬を併用したほうが早かったということで、研究グループは早い段階で、これら3種類の薬を投与すると体の中でウイルスが増えるのを抑える効果があるとみられるとしています。

この研究結果は、イギリスの医学雑誌「ランセット」に掲載されています。