憲法記念日にインターネットで呼びかけ

憲法記念日にインターネットで呼びかけ
3日は憲法記念日です。新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、憲法の改正を求める立場や、守りたい立場の人たちが、インターネットで呼びかけを行いました。

憲法改正を求める立場の人たちは

憲法改正を求める立場の人たちは「今の憲法で国難を克服できるのか」などとして、直ちに憲法論議を開始するよう呼びかけました。

これは「美しい日本の憲法をつくる国民の会」などが開き、ことしは新型コロナウイルスの影響で大規模な集会は中止され、インターネットを通じて有識者のスピーチなどを配信しました。

ジャーナリストの櫻井よしこさんは「憲法を変えてもっとまともな国をつくりたい。今の憲法で国難を克服できるのか、命を守ることができるのか、国家の土台である憲法を1日も早く改正しないと手遅れになる」と呼びかけました。

そして、「内憂外患を克服するためのわが国の施策が中途半端なものになっている背景には、現行憲法の問題がある。直ちに憲法論議を開始し、速やかに憲法改正の国会発議を実現するよう要望する」とする声明文が読み上げられました。

憲法を守りたいという人たちは

一方、今の憲法を守りたいという人たちは、憲法の基本原理である平和や民主主義などを守ろうとインターネットを通じて、呼びかけました。

これは、護憲派の複数の市民団体が行い、例年のような集会を開く代わりに屋外で有識者が行ったスピーチなどをインターネットで配信しました。

このうち法学者で早稲田大学の浅倉むつ子名誉教授は「緊急事態においては、最も弱い立場にいる人たちが尊厳を持って安全に生きられることを優先すべきだ。平和や安全を求める時、憲法は私たちを導く灯台の火だといえる。自信を持って守り抜きましょう」と呼びかけました。

そして、「緊急事態宣言のさなかでも平和、人権、民主主義という憲法の基本原理を守り生かしていく。今こそ日本国憲法の真価が問われている。市民それぞれが知恵を絞って行動し、“物言わぬ市民”になることを拒否しましょう」と書かれた宣言が読み上げられました。