「レムデシビル」 新型コロナの治療薬として特例承認活用へ

「レムデシビル」 新型コロナの治療薬として特例承認活用へ
新型コロナウイルスの治療薬の候補の1つである「レムデシビル」について、加藤厚生労働大臣は、緊急の場合に審査を大幅に簡略化できる「特例承認」と呼ばれる制度を活用して、早期の承認を目指す考えを示しました。
「レムデシビル」は、エボラ出血熱の治療薬として海外で開発中の薬ですが、新型コロナウイルスにも効果がある可能性があるとして、国内外で臨床試験が進められています。

この薬について加藤厚生労働大臣は、閣議のあとの記者会見で、「現在の医薬品の承認の仕組みの中には、疾病のまん延防止のため、緊急の使用が必要である場合などに迅速に承認ができる『特例承認』という制度がある」と述べ、「特例承認」の制度を活用する方針を明らかにしました。

「特例承認」を活用するには、海外で販売が認められることなどが条件となっていて、加藤大臣は「海外で緊急的に使用される許可がおりた場合は、承認審査を速やかに進めていきたい。いくつかの国で承認の検討が行われており、その結果を踏まえての対応となる」と述べました。

「レムデシビル」の承認の検討は、ドイツやアメリカが先行しているということで、厚生労働省はこれらの国の検討結果が出しだい、早期の承認を目指す方針です。

承認されれば、国内では初めての新型コロナウイルスの治療薬となる見通しです。