“平和への誓い”から75年 米ロ首脳が共同声明発表

“平和への誓い”から75年 米ロ首脳が共同声明発表
ロシアのプーチン大統領は、第二次世界大戦でナチス・ドイツと戦っていたソビエト軍とアメリカ軍が、平和への誓いを交わした出来事から75年になるのにちなんで、トランプ大統領と共同声明を発表しました。新型コロナウイルスや核軍縮などをめぐり、アメリカと連携したい意向を示したものとみられます。
第二次世界大戦でナチス・ドイツと激しい戦いを繰り広げていたソビエト軍は、1945年4月25日、ドイツ東部のエルベ川沿岸でアメリカ軍と初めて出会って平和への誓いを交わし、この出来事は「エルベの誓い」と呼ばれています。

米ロ両政府は、この出来事からちょうど75年となった25日、トランプ大統領とプーチン大統領が、共同声明を作成したと発表しました。

声明では、この出来事が「ナチス政権の敗北につながる前触れともなった」としたうえで、「『エルベの精神』は大義のためには互いの違いは脇に置いて信頼関係を築き、協力できることを示した一例だ」としています。

プーチン大統領としては、共通の敵を前に協力関係を深めた先例を引き合いに出すことで、新型コロナウイルスや核軍縮などの課題をめぐり、アメリカと連携したい意向を示したものとみられます。

プーチン政権は、新型コロナウイルスの感染拡大が深刻なアメリカやイタリアに支援物資を送るなど、世界的な危機を受けて欧米との関係改善を模索する動きを強めています。