岩手 帰省中の妊婦断った病院 感染対策の態勢整備 新型コロナ

岩手 帰省中の妊婦断った病院 感染対策の態勢整備 新型コロナ
新型コロナウイルスの感染が広がるなか、首都圏から岩手県に帰省中の妊婦が救急搬送されたにもかかわらず2つの県立病院が受け入れを断っていた問題で、このうちの1つの病院が、感染が疑われる妊婦の受け入れができるよう手術室に感染症対策の機械を設置しました。
岩手県の県立病院の一関市の磐井病院と北上市の中部病院は、今月中旬、首都圏から帰省中の妊婦が破水して救急搬送されたにもかかわらず「帰省して4日後で新型コロナウイルスの感染の有無が確認できない」として受け入れを断っていました。

中部病院は今回の事態を受けて、感染の疑いがある妊婦の緊急の出産にも対応するため8つある手術室の1つに室内の空気が外に漏れないようにする「陰圧装置」と呼ばれる特殊な機械を設置しました。

病院によりますとこの手術室の運用は24日から始まっていて、妊婦以外にも、別の病気で手術が必要な感染者や感染が疑われる人にも対応できるということです。

中部病院の伊藤達朗院長は「院内感染の対策が整っていなかったので断らざるを得なかったが、手術室の対策が整ったので今後はしっかりと対応していく」と話しています。

妊婦の受け入れを断ったもう1つの磐井病院でも感染症対策をして今後、受け入れ態勢を整えることにしています。