コロナ感染者の家族「自宅療養は精神的に限界ある」 金沢

コロナ感染者の家族「自宅療養は精神的に限界ある」 金沢
夫が新型コロナウイルスに感染した金沢市の女性が、NHKの電話インタビューに応じ、感染がわかってから入院まで1週間以上かかったとしたうえで、「家族や親族に感染させないため精神的に大変で限界を感じた」などと家での療養の難しさを語りました。
電話取材に応じた金沢市に住む30代の女性は、同居する夫が今月上旬に「においや味がしない」と訴え、発熱などの症状が出ました。

自宅には子どももいたため、症状が出てから3日後に夫は親族の家に移り、その後、検査の結果、新型コロナウイルスに感染していることが確認されましたが、入院するまで1週間以上かかったということです。

これについて女性は、「入院は重症の人たちを優先していると思ったので、夫のような軽症者の優先度が低いとは理解していたが、これほど家での待機が続くとは思っていなかった。忘れられているのではと思い、保健所に何度も電話しました」と話しました。

そのうえで、夫が自宅や親族の家で過ごした期間について、「家族や親族が感染しないようにという思いは常にあったので、精神的に大変だった。夫に寝室から出ないようにお願いしたり、トイレなどの共有部分を消毒したりした。食事も使い捨ての紙皿を使うようにした」と述べました。

夫は現在は入院していますが、この女性は「家での療養には限界があると思いました。自宅療養の方が亡くなったという話もひと事とは思えず、本当に怖かったです。病床を増やしたり、もっと軽症者をホテルにうつすなど環境を整えてほしい」と訴えていました。