新型コロナ感染の阪神 藤浪「認識甘く軽率だった」

新型コロナ感染の阪神 藤浪「認識甘く軽率だった」
新型コロナウイルスに感染し、今月7日に退院したプロ野球・阪神の藤浪晋太郎投手が23日会見を開き、先月中旬に会食に参加したあとに感染が確認されたことについて「自分の認識が甘かった。軽率だったと思う」などと話しました。
阪神の藤浪投手は先月26日に外野手の伊藤隼太選手とキャッチャーの長坂拳弥選手とともにプロ野球界で初めて新型コロナウイルスに感染していることが確認され、その後、入院しました。

藤浪投手ら3人は、いずれも軽症で今月8日までに退院し、自宅などで待機していましたが、23日、兵庫県西宮市の球団事務所で会見を開き、感染後初めて心境を語りました。

この中で藤浪投手は、先月14日に13人以上が集まった会食に参加したあとに感染が確認されたことについて「自分の認識が甘かった。感染すると思わないで行動したところが軽率だったと思う」と話しました。

そのうえで感染が判明した時の状況について「鼻がすっきり通っているのににおいがしないという違和感はあったが、熱やせきもなかったので陽性ではないと思っていた。『まさか自分が』という気持ちが大きかった。症状がなくても感染力が強いことが怖い」と説明しました。

12日間の入院中は部屋で隔離されていた藤浪投手は「入院後は症状はなかったが、医療従事者の大変さを近くで感じていた。若い人でも重症化している人がいる中、復帰できているのでとても感謝している」と述べました。

そして、今後に向けて「皆さんに多大なご迷惑をかけて反省している。しっかりプレーで恩返しできるように一生懸命、頑張りたい」と意気込みを示しました。

3人の感染経緯は

阪神の藤浪投手と伊藤選手、それに長坂選手は先月21日以降、「コーヒーを飲んでもにおいを感じない」とか「みそ汁の味がしない」などにおいや味覚の違和感を訴え、先月26日に3人とも新型コロナウイルスの感染が確認されました。

球団によりますと、3人の選手はともに先月14日に、他の選手や知り合いなど少なくとも13人以上と会食をしていたということですが、感染の経路は特定できていません。

一方、阪神は先月26日からチームの活動を休止したうえで、長坂選手が生活していた兵庫県西宮市の寮では消毒作業を行ったほか、食事はそれぞれの自室でとったり希望者は実家やホテルに移動したりする対策をとりました。

その後、3人の選手全員が退院したことから、チームは今月15日におよそ3週間ぶりに甲子園球場などで自主練習を再開しました。

自主練習は球場を2つにわけているほか、時間帯も午前、午後にわけて人数を絞って施設内のシャワーの使用を禁止するなど感染対策をとったうえで行われています。