南アフリカ 貧困層の困窮深まる 北部の町で暴動も 新型コロナ

南アフリカ 貧困層の困窮深まる 北部の町で暴動も 新型コロナ
新型コロナウイルスの感染が広がる南アフリカでは、外出制限の影響で貧困層の困窮が深まっています。こうした中、北部の町では暴動が起き、警察車両が燃やされるなど治安の悪化が懸念されています。
南アフリカでは新型コロナウイルスの感染者が3600人を超えて増え続けていて、先月27日から全土で外出が制限されています。

その一方で、貧困層を中心に収入が途絶え、食料不足に直面する人が増えるなど困窮が深まっています。

こうした中で、外出制限を徹底させようとする警察や軍への反発も出ていて、北部の町で21日、パトロール中の警察車両が交通事故を起こしたのをきっかけに暴動になりました。

目撃者が撮影した映像では、警察車両2台が燃やされ、炎と煙が出ている様子がとらえられています。

警察の報道官はこの映像を確認したうえで、警察車両に加えて救急車にも火が放たれたほか、商店への略奪も起きたと発表しました。

また、警察官と医療関係者合わせて5人がケガをしたということです。

南アフリカでは、外出制限が始まってまもなく1か月になりますが、経済的に貧しい黒人が多く暮らす地区では、食料品を運ぶトラックが襲われる事件も起きていて、治安の悪化が懸念されています。