新型コロナ 軽症で自宅待機の50代男性死亡 埼玉

新型コロナ 軽症で自宅待機の50代男性死亡 埼玉
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新型コロナウイルスに感染し、軽症だとして自宅待機中だった埼玉県白岡市の50代の男性が死亡したことが、関係者への取材で分かりました。埼玉県内では病床がひっ迫していることなどから、感染が確認された人の半数以上に当たる370人が自宅での待機を余儀なくされています。
複数の関係者によりますと、死亡したのは白岡市に住む50代の会社員の男性です。

男性は今月11日に発熱や味覚障害などを訴え、2日後の今月13日に肺炎の症状が出たためPCR検査を受けたということです。

その結果、今月16日に感染が確認されましたが、軽症だとして入院できる病床が空くまで自宅で待機することを余儀なくされていました。

21日午前9時すぎ、男性の父親が、連絡が取れないことから男性の自宅を訪ねたところ倒れているのを見つけ、搬送先の病院で死亡が確認されたということです。

男性の死因は、新型コロナウイルスによる肺炎とみられるということです。

埼玉県内では新型コロナウイルスで今回の男性も含め16人が死亡していますが、県は遺族の意向などを理由に入院していたかどうかや、死亡に至る経緯について明らかにしていません。

埼玉県内では病床がひっ迫していることなどから、20日までに感染が確認された676人のうち半数以上の370人が自宅での待機を余儀なくされています。

専門家「患者をフォローできる態勢を」

感染症の治療に詳しい愛知医科大学の森島恒雄客員教授は、男性が亡くなった状況などを詳しく調べる必要があるとしたうえで「最初、軽症だったとしても、いったん呼吸器系が悪くなると容体が急変することがありえる。軽症の患者が自宅やホテルなどで療養するケースは今後、さらに増えていくと考えられるが、患者の健康状態をしっかりとフォローできる態勢を作っていくことが、ますます求められる」と話していました。