600人一斉解雇のタクシー会社 運転手など81人が無効申し立て

600人一斉解雇のタクシー会社 運転手など81人が無効申し立て
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新型コロナウイルスの感染拡大による業績悪化を理由に、およそ600人を一斉に解雇する方針を示した都内のタクシー会社の運転手など80人余りが、解雇の無効などを求めて東京地方裁判所に仮処分を申し立てました。
申し立てを行ったのは、今月上旬におよそ600人を一斉に解雇する方針を示したロイヤルリムジングループで、都内でタクシー事業を行う「目黒自動車交通」の40代から80代までの運転手など81人です。

申し立てによりますと、運転手らは今月11日、会社からすべての従業員を解雇すると告げられたうえ、「退職合意書に署名しないと雇用保険の失業給付を受けるために必要な離職票を発行できない」などと言われ、説明を信じた一部の人が署名したとしています。

運転手らは、十分な説明がなく、解雇を回避するための努力も尽くさずに一斉に解雇するのは法律違反で無効だとして、会社側に雇用の継続や賃金の支払いを求めています。

ロイヤルリムジングループをめぐっては、ほかのグループ会社の運転手も解雇の無効などを求める仮処分を申し立てています。

会社側「退職の署名撤回 相談に応じたい」

一方、解雇の方針を示していた目黒自動車交通は、NHKの取材に対し「退職合意書に署名していない人は会社の従業員だと考えている。また、署名した人も撤回したい場合は相談に応じたい」と話しています。