全日空と日本航空 マスクなど客室に載せて輸送へ 新型コロナ

全日空と日本航空 マスクなど客室に載せて輸送へ 新型コロナ
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新型コロナウイルスの感染拡大で旅客便の利用が大幅に落ち込む中、全日空と日本航空は、需要が高まっているマスクや医療用のガウンなどの海外からの輸送を増やすため、旅客便の客室も活用して貨物を運ぶことになりました。
全日空と日本航空は、感染拡大の影響で国際線の旅客便の利用客が大幅に落ち込み、全体の9割を運休や減便としています。その一方で、航空貨物の需要は、医療関係の物資を中心に高まっていて、旅客便の客室の利用客がゼロの場合でも貨物室は満載となるケースも多いということです。

このため両社は、より多くの貨物を運ぶため、旅客便の貨物室に加えて、客室も活用することになりました。客室に載せるのは、マスクや医療用ガウンなどを想定していて、客室の座席の上にある手荷物の収納スペースを活用するほか、座席に物資を固定して載せることも検討しています。

日本航空は、20日の中国路線から収納スペースを活用する形での輸送を始めるほか、全日空は、早ければ今週にも座席を活用する形での試験運航を行うことにしています。

客室を貨物用に使う場合は、客は乗せないということで、全日空によりますと、200人余りが乗れる旅客機の場合、客室を活用すると貨物室だけの場合と比べて最大で1.4倍のおよそ22トンの貨物を運べるということです。