中国 GDPの伸び 初のマイナス 失業増加で景気回復に遅れも

中国 GDPの伸び 初のマイナス 失業増加で景気回復に遅れも
k10012393951_202004180515_202004180521.mp4
17日発表された、中国のことし1月から先月までのGDP=国内総生産の伸び率が、四半期ごとのデータの公表以降、初めてマイナスとなりました。今後、失業者の増加によって消費の低迷が長引き、景気回復に遅れが出るという指摘も出ています。
中国の国家統計局が17日発表したことし1月から先月までの第1四半期のGDPは去年の同じ時期に比べてマイナス6.8%と、四半期ごとのデータが公表されている1992年以降で初めて前の年を下回りました。

日系の人材会社「インテリジェンス中国」の調査では、中国で活動する日系企業の第1四半期の求人数が、去年の同じ時期に比べ、
▽小売業や卸売業で60~70%程度の大幅な減少となったほか、
▽製造業で50%程度減少しました。

この会社の北京支店の小林学人管理顧問は「コロナウイルスの影響でさまざまな面で打撃が出ており、コストカットの一環として増員しないという企業が多い。中でも飲食業は事業の清算を検討する企業も出ている」と話しています。

さらに、この会社の調査では、日系企業の半数がことしの新卒採用を見送る、と答え、7月に卒業を控えた大学生や大学院生の就職活動がピークを迎える中、若者へのしわ寄せも広がっています。

中国経済の専門家からは、企業の倒産やリストラに伴う失業者の増加によって消費の低迷が長引き、景気回復に遅れが出るという指摘も出ています。