新型コロナで苦境の「地下アイドル」 新たなスタイル模索も

新型コロナで苦境の「地下アイドル」 新たなスタイル模索も
新型コロナウイルスの感染拡大でライブを通じてファンと身近にふれあうことを売りにする「地下アイドル」が苦境に立たされています。ライブハウスも営業を休止する中、活動の場をネット配信に移し、新たなスタイルでファンとのつながりを模索するアイドルグループも出てきています。
東京を中心に活動している、3人組アイドル「XOXO EXTREME」は、これまで月10回ほどのライブをこなし、ファンを獲得してきました。

しかし、先月末、東京都が外出自粛を呼びかけたことを受け、グループはライブの中止を決定。グループは活動の場を失ってしまいました。

活動できない状態が長期化すればファンの期待に応えることができず、存続の危機に陥るのではと懸念し、今月11日、都内のライブハウスで初めて無観客ライブを行い、エネルギッシュな振り付けとともに9曲を歌う様子を無料でネット配信しました。

すると、配信したサイトには、ファンから「終息したらライブに行きます」といった声が寄せられたほか、感染が拡大するイタリアやイギリスからは「自宅隔離の中でも最高のライブです」などとの書き込みが相次ぎました。

また、ライブ後には、「オンラインサイン会」を行い、あらかじめ写真を購入したファンに呼びかけながらサインする様子を配信し、延べ600人以上が視聴しました。

メンバーは2時間かけて120枚にサインし、ライブの中止で収入が大幅に減る中、サイン会での売り上げは以前の3倍となりました。

メンバーの浅水るりさんは「ファンが見てくれていると思うといつも以上に楽しくできた」と話していました。

プロデューサーの大嶋尚之さんは「ライブをしたいのが本音だが、ふだん見られない人が見てくれたよい面があり、可能性を感じた。」と話し、手応えを感じていました。