北海道いのちの電話 24時間の相談受付体制できず懸念

北海道いのちの電話 24時間の相談受付体制できず懸念
自殺を防ごうと電話相談に無料で応じる「北海道いのちの電話」は、新型コロナウイルスの影響で、365日、24時間の相談受付体制が作れなくなっていて、運営する社会福祉法人は十分な対応ができていないと懸念を強めています。
札幌市の社会福祉法人「北海道いのちの電話」は、自殺を防ごうと、平均年齢が66歳のボランティアの相談員150人以上が365日、24時間体制で電話に応じています。

しかし、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、法人が相談員に対し、感染防止対策として公共交通機関で来るのを控えるよう求めたところ、相談員の3分の1ほどが来られなくなり、365日、24時間の相談受付体制が作れなくなっているということです。

その一方で、ことし2月以降は新型コロナウイルスをめぐる相談が増え続けていて、就職活動ができないとか工場が閉鎖し仕事が来ないといった声が寄せられています。

「北海道いのちの電話」では、十分な対応ができていないと懸念を強めていて、事務局長の杉本明さんは「新型コロナウイルスの相談も増える中、自殺したいという思いに傾いていく人が増えるかもしれないと心配しています。できるかぎり受け止めていきたい」と話していました。

「北海道いのちの電話」の相談を受け付ける電話番号は、
011-231-4343です。