トランプ大統領「感染拡大のピーク過ぎた」新型コロナウイルス

トランプ大統領「感染拡大のピーク過ぎた」新型コロナウイルス
アメリカのトランプ大統領は、感染が続く新型コロナウイルスについて「データは、国内では感染拡大のピークを過ぎたことを示している」と述べました。トランプ大統領は日本時間の17日、経済活動を再開させるための指針を発表することにしていますが、国内では慎重な意見もあり、思惑どおり再開に向けた動きが進むかは不透明です。
トランプ大統領は15日の記者会見で「新型コロナウイルスとの闘いは続くが、データは、アメリカ国内では感染拡大のピークを過ぎたことを示している」と述べました。

そのうえで「あす午後、記者会見を開いて指針を発表したい」と述べ、国内の経済活動を再開させるための指針を日本時間の17日に発表することを明らかにしました。

経済活動の再開をめぐっては、全米の感染者の3分の1を占めるニューヨーク州のクオモ知事が、ワクチンの開発が見込まれている1年半後にかけて段階的に実施していく方針を示しているほか、州としては最も早く外出制限の命令を出したカリフォルニア州のニューサム知事は、命令を解除できる確固たる見通しは立っていないという認識を示しています。

また、一部の専門家は、経済活動を再開して感染者が急増した場合、アメリカ国内の検査や治療の態勢では対応しきれないとして、性急な経済の再開には慎重な意見も出ており、トランプ大統領の思惑どおり再開に向けた動きが進むのかは不透明です。

外出制限解除求め 住民が抗議活動

アメリカの一部の州では住民が、外出制限を続ける州政府への抗議活動を行い制限の解除などを求めました。

新型コロナウイルスの感染者が世界で最も多いアメリカでは、感染の拡大を抑えるため、全米のおよそ8割にあたる40以上の州と首都ワシントンで、住民の外出を制限する措置がとられています。

こうした中、中西部ミシガン州で15日、住民が州政府に外出制限の解除を求める抗議活動を行いました。

アメリカメディアによりますと、活動を主導したのは共和党を支持する保守系の団体「ミシガン・コンサバティブ・コーリション」で、州都のランシングには外出制限が続く中、数十人が集まり「外出制限は市民の権利を奪っている」などと訴えました。

参加した女性は「夫が職を失いました。夫を仕事に戻してください。請求書の支払いをしなければいけません」と話し、外出制限を解除して経済活動を再開させるべきだと訴えました。

トランプ大統領は日本時間の17日、経済活動を再開させるための指針を発表することにしていて、アメリカでは中西部のオハイオ州でもトランプ大統領の支持者などが同様の活動を行っています。