「借金返せない」自殺予防の窓口に新型コロナ影響の相談

「借金返せない」自殺予防の窓口に新型コロナ影響の相談
新型コロナウイルスの影響が広がる中、東京都が自殺を防ぐために設けている心の相談の窓口には、経済的に追い詰められている人などからの相談が寄せられています。
東京都が設置している自殺相談ダイヤル「こころといのちのホットライン」には、3月以降、毎日のようにコロナウイルスに関連した相談が寄せられているということです。

都の委託を受けて相談ダイヤルを運営するNPO法人によりますと、中小企業の経営者から「資金繰りで頭がいっぱいで不安でしかたない」、「働けなくなって収入が落ち込み借金を返せる見込みがない」、「生活していたネットカフェが休業になり追い出された」といった相談など、経済的に追い詰められている人などからの不安の声が寄せられているということです。

また、NPO法人がメッセージアプリのLINEを使って受け付けている相談には、学校が休校になった児童や生徒からの相談も多く寄せられているということです。

この中には、▽通っている学校のスクールカウンセラーに相談できなくなったというケースや、▽家にいる時間が長くなったことで親からの虐待が悪化したという子どもからの相談を受けて、NPO法人が児童相談所に連絡したケースもあったということです。

新型コロナウイルスの感染拡大の影響が長期化する中、NPO法人では、相談員を増やすなど態勢の強化も検討することにしています。
NPO法人メンタルケア協議会の理事、西村由紀さんは「外出の自粛で人と話す機会が減ることで、悩みを抱えている人の不安がさらに高まってしまっている。身近な人と電話で話したり、相談窓口を使ったりして、なんとかつらい状況を乗り切ってもらいたい」と話しています。

東京都自殺相談ダイヤル「こころといのちのほっとライン」の電話番号は0570‐087478。年中無休で、午後2時から翌朝5時30分まで受け付けています。

電話の通話料はかかりますが、相談じたいは無料です。
またLINE相談「相談ほっとライン@東京」では年中無休で午後5時から午後9時30分まで受け付けています。

利用方法は、東京都のホームページの相談窓口の紹介コーナーからLINEの「友だち追加」をクリックするか、LINEで「相談ほっとLINE@東京」と検索すれば、利用することができます。