データ分析 繁華街の人出は減少 商店街は… 外出自粛

データ分析 繁華街の人出は減少 商店街は… 外出自粛
政府の緊急事態宣言の前後で、東京都内の人出はどのように変化したのか。ビッグデータを使って分析した結果、渋谷などの繁華街では人の数が多いときより9割減少した場所がある一方、品川区の戸越銀座など商店街では、それほど人が減っていない場所があることがわかりました。

ビッグデータ分析 人出はどう変化したか?

NHKは、IT関連企業の「Agoop」が携帯電話の利用者の許可を得て集めた位置情報のデータをもとに、3月下旬から4月12日までの東京都内の日中の人出について個人が特定されない形で推計し、分析しました。

その結果、人が集まる場所の特性ごとに、人出の減り方に大きな違いがあることがわかりました。

渋谷 スクランブル交差点付近 最大9割減少

まず、繁華街を見ます。

中でも人出の減少が顕著だったのが、渋谷のスクランブル交差点付近です。

東京都が外出の自粛要請をした3月28日以降、土日は人出が落ち込みましたが、政府が緊急事態宣言を出した4月7日からはさらに人が減り続け、4月12日の日曜日には、この期間を合わせて最も少なくなりました。

この12日は、1週間前の5日と比べると65%減り、休日で最も多かった3月22日と比べると、90%減っていました。

東京 吉祥寺駅前付近は…

次に、吉祥寺の駅前付近です。

緊急事態宣言の出された4月7日のあとは、その前に比べて減っていることがわかります。

4月12日の日曜日は、休日で最も多かった3月22日と比べると、68%減少していました。

渋谷ほどではありませんが、大幅な減少です。

商店街では…

今も人が多いままだと話題になっている商店街も、データで分析してみました。

グラフは、品川区の戸越銀座商店街です。

宣言が出された4月7日以降、減少した日もあるものの、むしろ、9日は平日の中では期間中、最も人出が多くなっています。

週末もそれほど変化はなく、12日は、先週の日曜日と比べると20%の減少、その前の日曜日と比べると12%の減少にとどまっています。

繁華街に比べ、商店街の減少の幅が少ない要因には、食品や日用品などの買い物を制限しないと説明されていることなどがあるとみられます。