新型コロナ判定のPCR検査の実施 地域によってばらつき

新型コロナ判定のPCR検査の実施 地域によってばらつき
新型コロナウイルスに感染しているか判定するPCR検査の実施状況は、地域によってばらつきがあります。
12日までの検査人数は、保健所の所長が「病院があふれるのが嫌で検査を少し厳しめに行っていた」と発言したさいたま市で196人だったのに対し、横浜市は722人、千葉市は895人、相模原市は、1235人となっています。

人口10万人当たりの実際に検査した人数を比較すると、さいたま市が14.8人、横浜市が19.3人、千葉市が91.3人、相模原市が172人となっています。

また、東京都では今月9日までの検査人数が5821人で、人口10万人当たり41.7人となっています。

厚生労働省はPCR検査について、1日当たり2万件まで実施できるよう拡充する方針で、人員の確保や機器の導入に対する支援を強化するとしています。

また新潟市など一部の地域で導入されている、車に乗ったままPCR検査を行う「ドライブスルー方式」についても、医療機関での院内感染リスクを減らしながら効率的に検査を行えるとして、検討を進めるということです。

専門家「PCR検査数の増加重要」

新型コロナウイルスに感染しているかどうか調べる「PCR検査」について、日本感染症学会の理事長で東邦大学の舘田一博教授は、「市中感染が起き、感染経路が追えない患者が多く出てきている状況では検査の数を増やすことは重要だ」と話しています。

そして、検査を充実させるために「実際に検査を担う地方衛生研究所などのスタッフを増やすのと同時に、医療機関で検体を採取するのに必要なスタッフや、感染を防ぐためのマスクやゴーグルなどの装備を確保する必要がある」と指摘しています。