“いつもそばに…” 助産師がネットで妊婦を支援 新型コロナ

“いつもそばに…” 助産師がネットで妊婦を支援 新型コロナ
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新型コロナウイルスの感染拡大で、自治体や病院などが妊婦などを対象に開いている母親学級や両親学級が相次いで中止されているほか、出産への立ち会いを制限する動きも出ています。こうした中、出産に伴う不安を和らげようと、助産師たちがインターネットを通じて支援する取り組みが広がっています。
各地の自治体や病院などでは、妊娠や出産に必要な知識などを伝えるために妊婦やその夫を対象に母親学級や両親学級を開いていますが、新型コロナウイルスの影響で相次いで中止になっているほか、出産への立ち会いや出産後の面会も制限されるようになっていて、多くの妊婦の間で不安が広がっています。

こうした中、オンラインで助産師が相談を受け付けるサービスを行っている「じょさんしonline」では、全国の有志の助産師およそ170人が協力して特別両親学級を今月19日まで無料で開いていて、すでに300人を超える妊婦やパートナーなどが参加したということです。

11日に開かれた両親学級には4人の助産師と19組の妊婦やパートナーが参加し、出産や産後に向けた準備や赤ちゃんの世話についての説明を受けました。

参加者からは「新型コロナウイルスの影響で立ち会い出産ができなくなってしまった」とか「オムツが品切れしたこともあったので不安になっている」といった不安の声も寄せられ、助産師が答えていました。

参加者の1人は「外に出られなくて産後の準備ができず不安でしたが、最低限のもの以外は生まれてから徐々にそろえていけば大丈夫と聞いて安心しました」と話していました。

代表の杉浦加菜子さんは「妊婦の皆さんは決して1人ではありません。何かあったらオンラインでつながることができるので、助産師はいつもそばにいるし、何かあったら頼っていいんだよということを伝えたいです」と話していました。

「助産師ユーチューバー」も

助産師でユーチューバーの「シオリーヌ」さんは、いつもは助産師の立場から性教育に関する動画を中心に配信していますが、急きょ妊産婦向けの動画を作成し、出産の前後で体や精神状態がどのように変化していくかや、産後の育児のしかたなどについて解説しています。

シオリーヌさんは「多くのお母さんたちから心細いという声を聞いています。動画へのコメントなどで『インターネットがある時代でよかった』という声があるので、今ある環境をフルに使って、伝えられることを伝えていきたいと思います」と話していました。