米で新型コロナの大規模抗体検査 感染者の人口割合を推計

米で新型コロナの大規模抗体検査 感染者の人口割合を推計
k10012381701_202004111017_202004111017.mp4
新型コロナウイルスに感染した人が、人口のどれくらいの割合なのかを推計するため、人々の血液に含まれる抗体を調べる大規模な検査がアメリカ西部カリフォルニア州で始まりました。
抗体検査は、人の血液に含まれるウイルスへの免疫反応で作られる物質、抗体の量を調べることで、その人が過去にウイルスに感染したことがあるかを調べるものです。

西部カリフォルニア州のロサンゼルス郡の保健当局は、地元の大学と協力して、10日から住民を対象に新型コロナウイルスの大規模な抗体検査を行うと発表しました。

検査は無作為に選ばれた郡内の1000人の成人を対象に行われ、ドライブスルーの検査場を設けて、2週間ごとに血液を採取して抗体の量を確認し、過去に感染したことがあるかどうかを調べます。

今後数週間にわたって行われるこの検査によって、新型コロナウイルスの感染の広がりや、すでに免疫を持っている人が人口のどれくらいの割合で存在するのかを、より正確に推計できるようになるということです。

こうした抗体検査はアメリカ各地で予定されていて、NIH=アメリカ国立衛生研究所で新型コロナウイルス対策を率いるアンソニー・ファウチ博士は「人々が活動を再開する前に、感染が社会にどの程度広がっているかを知る必要がある」と述べ、住民の外出制限や店舗の営業制限を解除する判断材料として検査は重要だとしています。