福島第一原発 首都圏から社員移動させず 感染拡大防止へ対策

福島第一原発 首都圏から社員移動させず 感染拡大防止へ対策
新型コロナウイルスの感染が全国的に拡大し緊急事態宣言が東京都などに出される中、東京電力・福島第一原子力発電所では、感染が広がって廃炉作業が滞らないよう、原則として首都圏からの社員の移動を行わないなどの対策を取っています。
9年前にメルトダウンを起こし、40年にも及ぶとされる廃炉作業が進む福島第一原子力発電所では、協力企業の作業員を含めて一日当たり約4000人が働いています。

東京電力によりますと、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、原則、首都圏から発電所への社員の移動は行わないようにしています。

人事異動で今月1日に発電所に配属された社員は、別途用意した執務スペースで働くなどの対策を取っているということです。

また、廃炉作業を進める上で重要な溶け落ちた核燃料の冷却や汚染水の処理などを担う当直員に対しては、専用の通勤バスを設けたり、移動ルートや出入り口を分離したりして、それ以外の社員や作業員との接触を避ける対策を取っているということです。

このほか、廃炉作業で放射線防護のために使用しているマスクや防護服などの装備については、調達先を広げるなどして現時点で必要量を確保しているとしています。