新型コロナウイルス対策の特別措置法に基づく「緊急事態宣言」が行われるのを前に、神奈川県の黒岩知事は休業要請の対象は東京都と足並みをそろえて打ち出す考えを示しました。

７日の定例会見で黒岩知事は、緊急事態宣言が出されたあとの対応について「知事の権限として、まずは外出の自粛をさらに徹底してもらうことになる。日常生活に必要な外出は可能でひとりでの散歩やジョギングは問題ない。生活に必要な物資の買いだめは控えていただきたい」と冷静な対応を呼びかけました。

事業者への休業要請については「東京と神奈川は一体で足並みがそろうことが大事だ。緊急事態宣言が出されたあと速やかに対策本部会議を開き、県の方針を定めてメッセージを示したい」と述べ休業要請の対象は東京都と足並みをそろえて打ち出す考えを示しました。

一方、事業者への補償をめぐって黒岩知事は「法律に基づいて事業活動などの中止を要請するならば、補償がなければ実効性を持たせることはできない」と述べ、国に対し補償の枠組みの検討を求めたことを明らかにしました。

このほか医療体制については、６日から中等症の患者の受け入れが始まった「重点医療機関」で、今週中に100床を確保できることや、宿泊施設での軽症者の受け入れを９日から開始することを説明しました。

黒岩知事は「緊急事態宣言後は同じ要請でも法に基づく要請で県民は重く受け止めてくれると思っている。人と接触する率を８割減らせば１か月で収束すると言われており、一人一人がこれまで以上に外出自粛を徹底してほしい」と呼びかけています。