新型コロナ “1人で悩み抱え込まないで” 相談窓口の利用を

新型コロナ “1人で悩み抱え込まないで” 相談窓口の利用を
新型コロナウイルスに関して、NPOなどが行っている相談窓口には不安や悩みを訴える相談が連日、相次いでいます。専門家は「緊急事態宣言が出されると外出の機会が少なくなり、ストレスで悩みや不安を感じやすくなる。1人で抱え込まずに相談窓口などを頼ってほしい」と呼びかけています。
心の悩みに関する相談を受け付けている「NPO東京メンタルヘルス・スクエア」では、LINEやツイッターなどのSNSを使った悩み相談を受け付けていて、毎日、10人ほどの心理カウンセラーが複数の場所に分かれて対応にあたっています。

最近では、新型コロナウイルスに関する不安や悩みの相談が急激に増えているということです。

寄せられる相談には「新型コロナウイルスに感染しないか不安で、満員電車に乗っていると涙が出たり、震えてしまう」とか、「コロナウイルスの関係で派遣切りにあった。この先どうしたらいいかわからない」などといった感染への不安や減収や解雇などの悩みなどが多く寄せられているということです。

また、このNPOでは緊急事態宣言がだされると、ストレスで悩みや不安を感じる人がさらに増える可能性があるとして、1人で悩みを抱え込まずに相談窓口などを頼るよう呼びかけています。

NPOの新行内勝善カウンセリングセンター長は「緊急事態宣言が出されるとさらに外出の機会が少なくなりストレスで悩みや不安を感じやすくなる。大きな災害が発生した直後と状況は似ていて、パニックになったり、不安に陥ったりするのはおかしいことではなく、危機に立ち向かおうとする人間の本能として正常な反応だ」と話しています。

そのうえで、「自分だけがおかしいのではないかと1人で抱え込まないでほしい。直接会えなくても、SNSやテレビ電話で友人や家族と話したり、相談窓口を頼って、悩みを共有してほしい」と呼びかけています。また、対策の1つとして「時にはネットなどの情報を遮断して生活してみることも一つの方法だ」とも話しています。