銚子漁港 魚の価格が自粛で値下がり 不安広がる

銚子漁港 魚の価格が自粛で値下がり 不安広がる
新型コロナウイルスの影響で、飲食店での魚の消費が低迷する中、水揚げ量日本一の千葉県の銚子漁港の水産関係者からは魚の値下がりに対する不安の声があがっています。
水揚げ量が9年連続日本一の千葉県銚子市の銚子漁港では、イワシやサバなどの青魚のほか、首都圏の飲食店などに出荷されるマグロやキンメダイなどの高級魚も水揚げされていて、3日も水揚げされたばかりのクロマグロやマダイなどが入札にかけられていました。

一方で、銚子市漁業協同組合よりますと、新型コロナウイルスの影響で飲食店での魚の消費が低迷しているため、首都圏に向けて出荷される高級魚を中心に価格が下がっているということです。

このうち、キンメダイについては、先月25日の夜に都民に対して週末と夜間、不要不急の外出の自粛が呼びかけられたのを境に、20%ほど市場での取り引き価格が下がったということです。

先月、キンメダイの水揚げがあった5日間の市場での1キロ当たりの平均単価をみると、13日は2087円、19日は2113円、25日は2145円でしたが、外出自粛の呼びかけ後の26日は1704円、31日は1659円でした。

こうした状況の中で、漁を減らすなどの対応を検討している漁業者もいるということで、銚子市漁業協同組合の坂本雅信組合長は、「いつ終息するかわからないのが不安だ。しっかり供給することが大切と考えていて、消費者の皆さんには国産の魚をもう一度見直してもらいたい」と話していました。