東京都 病床・宿泊施設確保へ 医療崩壊招かぬよう対策急ぐ

東京都 病床・宿泊施設確保へ 医療崩壊招かぬよう対策急ぐ
新型コロナウイルスの感染拡大が続く中、東京都はさらに患者が急増した場合でも医療崩壊を招かないよう、病床を確保するとともに、軽症の患者が待機し、療養するための宿泊施設の確保を早急に進めることにしています。
東京都は特定の感染症の患者の入院先として12の指定医療機関が持つ140床と、今回の感染拡大を受けて一般の医療機関に協力を要請して確保した560床の合わせて700床を確保しています。

これに対して入院患者は1日の時点で531人となっていて、さらに患者が急増すれば病院の受け入れ態勢はひっ迫することも懸念されています。

1日開かれた政府の専門家会議では、医療現場が機能不全に陥ることが予想されるとして、東京都を含む5つの都府県については、重症者の治療を優先する医療体制の確保のために、抜本的な対策を講じることが求められるという提言がまとめられています。

東京都はさらに患者が急増した場合でも医療崩壊を招かないよう、重篤、重症の患者を受け入れるために最大で700床、また中等症の患者については最大で3300床まで増やす計画です。

これに加えて入院する患者数を抑えるため、軽症の人には自宅などで待機してもらう考えですが、家族のいる人は家の中で感染を広げるリスクがあるため、ホテルなどで待機し療養できるよう準備を進めていて、早急に宿泊先を確保することにしています。

東京都の小池知事は「重症者の方々の命をまず守っていく。軽症者については早急に宿泊先の整備を進めていく」と述べ、医療崩壊を招かないための対策をとっていく考えを示しました。