米空母艦内で感染拡大 艦長が緊急支援要請 新型コロナ

米空母艦内で感染拡大 艦長が緊急支援要請 新型コロナ
アメリカ海軍の原子力空母「セオドア・ルーズベルト」で、乗組員の新型コロナウイルスへの感染が確認されたことについて、アメリカの複数のメディアは船内で感染が急速に拡大し、空母の艦長が軍の上層部に緊急の支援を要請したと伝えました。
それによりますと、原子力空母「セオドア・ルーズベルト」の艦長は、海軍の上層部に宛てて書簡を送り、船内は空間に制限があるため隔離措置がとれないと窮状を訴えたうえで「感染は現在進行形で急速に拡大している」と報告しています。

そのうえで「われわれは戦争にあるわけではなく、兵士が死ぬ必要はない。いま行動しなければ、兵士という最も信頼できる価値ある存在を守れない」として、乗組員を空母から降ろして陸上の施設内で隔離できるよう支援を要請しています。

およそ5000人を乗せて太平洋に展開していた「セオドア・ルーズベルト」は、先月下旬に乗組員3人の感染が確認され、現在はグアムに停泊していますが、メディアによりますと、感染者は70人以上に増加しているということです。

アメリカ海軍では横須賀基地に配備されている原子力空母「ロナルド・レーガン」でも乗組員の感染が伝えられています。

エスパー国防長官は31日、アメリカのメディアのインタビューに対し、現在も2隻以上の空母が運用できる状態だとして、即応態勢への影響を否定しましたが、感染がさらに広がれば部隊の運用への影響は避けられないとみられます。