米 医療従事者守る医療用品確保が課題に 新型コロナウイルス

米 医療従事者守る医療用品確保が課題に 新型コロナウイルス
新型コロナウイルスに感染した患者が急増しているアメリカでは、医師や看護師からマスクや防護服などの不足を訴える声が上がっていて、医療従事者を感染から守る医療用品をいかに確保するかが課題となっています。
アメリカCDC=疾病対策センターは、中国での生産の遅れや、世界的な需要の拡大で医療用のマスクや防護服などの調達が難しくなっていることから、医療従事者向けのガイドラインを改訂し、本来使い捨てのマスクなどを一定の条件を満たせば再利用して使うことを認めるようになりました。

しかし、ニューヨークでは医療従事者らが、マスクや防護服の再利用は自分たちを感染の危険にさらすとして抗議のデモを行うなどしていて、医療用品を十分に配布するよう求める声が高まっています。

ツイッターには、「私に医療用品を」「医療用品不足」といったハッシュタグで不十分な装備への不満を訴える医療従事者の投稿が相次いでいます。

こうした懸念を受けて全米でも特に患者の多いニューヨーク市のデブラシオ市長は31日の会見で、市内の病院にウイルスを通さないタイプのマスク80万枚や、防護用のガウン4万着などを直ちに配布すると明らかにしました。

しかし、このまま患者が増え続ければ、医療用品の不足は全米の多くの都市の医療機関に広がるおそれがあり、アメリカ国内での生産態勢の整備が急務となっています。