新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受ける企業の資金繰りを支えることが今の銀行業界の最大の課題の一つです。１日、全国銀行協会の会長に就任する三菱ＵＦＪ銀行の三毛兼承頭取は、政府系の金融機関とともに民間銀行も支援に乗り出す考えを強調しました。

就任にあたってＮＨＫの取材に応じた全国銀行協会の三毛会長は「自分の銀行でもオンラインで新規の融資の申し込みを受け付けたりコールセンターの要員を増やしたりして迅速に要請に応えられるよう手当てをしている。難局を乗り越えるべく取引先や社会を支え続けることが社会的使命と考えている」と述べました。

そのうえで「経済への影響を緩和するため政府も対処する中、民間の金融機関が役割を果たしていく時だ」と述べ、政府系の金融機関とともに、民間の銀行も支援に乗り出す考えを強調しました。

一方、三毛会長は「リーマンショック以降日本の金融機関は自己資本などが手厚く、不良債権の比率も非常に低い水準にある」と述べ日本の銀行の財務基盤は健全で企業を支える力は十分にあるという認識を示しました。