中小企業の景況感悪化 下げ幅が過去最悪に 日本商工会議所

中小企業の景況感悪化 下げ幅が過去最悪に 日本商工会議所
新型コロナウイルスの感染拡大の影響で全国の中小企業の景況感が急激に悪化し、先月から今月にかけての下げ幅が調査開始以来、最悪になったと日本商工会議所が発表しました。
調査は、日本商工会議所が今月13日から19日にかけて全国の中小企業2600社余りを対象に行い、およそ2030社が回答しました。

それによりますと、去年の同じ月に比べた景況感をたずねたところ「好転」と答えた企業の割合から「悪化」と答えた企業の割合を差し引いた数値は、全産業でマイナス49となりました。

先月の調査ではマイナス32.6で、1か月の間に、16.4ポイント下がり、下げ幅は平成元年4月の調査開始以来、最悪になりました。

新型コロナウイルスの感染拡大によって、外出を控える動きや、イベントの中止が相次ぎ、飲食業や宿泊業などで売り上げが激減したことが大きく影響しています。

経営への影響を尋ねたところ、44.4%が「影響が生じている」と答え、前の月の4倍に増えました。また、47.7%が「長期化すると影響が出る懸念がある」と答えました。

日本商工会議所は「中小企業の倒産・廃業を招かないよう、各地の商工会議所の窓口で資金繰りや雇用に関する相談を一層強化したい」と話しています。