人工呼吸器や病床の不足 欧米の医療現場は深刻な状況

人工呼吸器や病床の不足 欧米の医療現場は深刻な状況
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ヨーロッパでは急増する患者に対応する医療従事者の感染が相次ぎ、アメリカでも感染者が集中する地域の現場の態勢がひっ迫していて、人工呼吸器や病床の不足と共に医療従事者をいかに守り確保していくかが深刻な問題となっています。
ヨーロッパの各国では急増する重症患者に対応する医療従事者の感染が相次ぎ、スペインでは新型コロナウイルスに感染した医療従事者は感染者全体の14%にあたる1万2000人に上っています。

また、イタリアでも感染した医療従事者が9000人近くとなり、医師会連盟のまとめでは63人の医師が亡くなったということです。

医療従事者の感染は状況が深刻な地域で目立ち、この結果、医療現場の負担がさらに増しているため、スペインでは重症患者を別の地域の病院に移す対策が検討されています。

一方、感染者が14万人を超えたアメリカでは、感染者が集中する地域の現場の態勢がひっ迫していて、ニューヨーク州のクオモ知事は30日の記者会見で「病院で働くすべての人たちは私たちのために戦ってくれている兵士たちだ」と述べたうえで、全米の医療従事者に向けて「あなたの住んでいる地域で医療危機が起きていなければ、私たちを助けてほしい」と支援を求めました。

クオモ知事は、感染拡大のピークを前に、12時間交代で働く医師や看護師への支援を急ぐ必要があるとしています。

感染の拡大と増え続ける重症患者を前に、医療の現場では人工呼吸器や病床だけでなく、マスクや防護服などの物資も不足していて、医療従事者をいかに守り確保していくかが深刻な問題となっています。