国民生活基礎調査 中止に 新型コロナ感染拡大で 厚生労働省

国民生活基礎調査 中止に 新型コロナ感染拡大で 厚生労働省
新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、厚生労働省は世帯の人数や年収などを調べることしの「国民生活基礎調査」を中止することを決めました。昭和61年の調査開始以来、中止は初めてです。
「国民生活基礎調査」は、国が行う統計のうち、特に重要な「基幹統計」の1つで、厚生労働省が世帯の人数や年収などについて調査しています。

調査は毎年6月に行われ、保健所が主体となって2月ごろから準備を進めますが、厚生労働省によりますと、ことしは保健所が新型コロナウイルス対策で手いっぱいなうえ、対面で行う調査で調査員と長時間接触することが感染予防の面で好ましくないといった理由から、中止を決めたということです。「国民生活基礎調査」が中止されるのは、昭和61年の開始以来、初めてです。

この調査では去年、3年に1度の大規模調査が行われ、ことしは簡易的な調査が行われる予定でした。

厚生労働省は「調査の精度を確保するため、郵送で行うことも難しく、中止を決めた。国の施策の指標には、主に3年に1度の大規模調査の結果を使っているため、今回の中止による影響は限定的ではないか」とコメントしています。