「米国内で20万人死亡も」米国立衛生研究所幹部 新型コロナ

「米国内で20万人死亡も」米国立衛生研究所幹部 新型コロナ
新型コロナウイルスに感染した患者が急増しているアメリカで、将来的にどれくらいの影響が出るのかについて各国の研究機関からはさまざま予測が出されています。
29日、アメリカのNIH=国立衛生研究所の幹部で、トランプ政権の新型コロナウイルス対策チームの主要メンバーのアンソニー・ファウチ博士は、アメリカのテレビ局とのインタビューで、「最良のシナリオから最悪のシナリオまでさまざまな予測が出されていて数字に幅はあるものの、いずれその間の結果となるだろう」と述べました。

そのうえで、「これまでの状況をみれば数百万人が感染し、10万人から20万人が死亡するおそれがある」と述べ、多くの死者が出る可能性に言及しました。

イギリスの大学、インペリアルカレッジ・ロンドンはイギリスとアメリカで今月中旬に、もし外出制限や学校の休校などの措置が一切とられなかった場合、感染の拡大が終息するまで、アメリカでの死者の数は最も多い場合220万人に達する一方、厳重な対策がとられた場合には死者を10分の1以下に抑えられるとした予測を発表しています。

またアメリカのワシントン大学は今後4か月で死者が最も多い場合、およそ8万人にのぼるという予測を発表しているほか、コロンビア大学の研究者がアメリカの有力紙ニューヨークタイムズと共同で行った研究で、今後2か月で感染者が65万人にのぼる可能性があるとする予測を示しています。