全世界への渡航自粛を要請 政府 新型コロナウイルス感染拡大で

全世界への渡航自粛を要請 政府 新型コロナウイルス感染拡大で
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新型コロナウイルスの世界的な感染拡大を受けて、政府は海外への不要不急の渡航をやめるよう求める「レベル2」の「危険情報」を世界全体を対象に出しました。政府が国・地域を問わず、全世界への渡航の自粛を要請するのは初めてです。
新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、政府は感染症への注意が必要な国や地域に出す「感染症危険情報」について、イタリアやスペインなどヨーロッパの国々やイランのほか、中国と韓国の一部地域には渡航中止を勧告する「レベル3」を出しています。

また今月18日には全世界への渡航に十分注意するよう呼びかける「レベル1」を出しました。

こうした中、外務省は昨夜「感染症危険情報」とは別に海外の治安情勢などを考慮して出している「危険情報」について、世界全体を対象に不要不急の渡航をやめるよう求める「レベル2」に引き上げました。

感染症を理由に「危険情報」が出されるのは異例のことで、政府が国・地域を問わず全世界への渡航の自粛を要請するのは初めてです。

外務省は感染が広がっていない国や地域でも、現地で行動制限を受けたり国際線の運航停止などで出国できなくなったりするおそれが出ているためだとしています。

「海外渡航を考えている方は再検討を」茂木外相

茂木外務大臣は26日未明、記者団に対し「世界では、感染がそれほど広がっていない地域でも移動制限や空港の閉鎖などが行われている。一度そうした国に行くと、移動や帰国ができなくなる懸念もあり、渡航する方への注意喚起の意味で全世界を対象に危険情報をレベル2に引き上げた。ぜひ、国民の皆さん、海外渡航を考えている方は再検討していただきたい」と述べました。