ユーロ圏 景況感が過去最低に 新型コロナ感染拡大で

ユーロ圏 景況感が過去最低に 新型コロナ感染拡大で
ドイツやフランスなどユーロ圏にある企業の景況感を示す指数は今月、急激に悪化してリーマンショックを下回る過去最低の水準に落ち込み、新型コロナウイルスの感染拡大が企業の経営に深刻な影響を与えている現状が浮き彫りになりました。
この調査はイギリスの調査会社「IHSマークイット」が毎月発表していて、企業の購買担当者から景気に対する見方を聞き取り、50を景気のよしあしを判断する節目とする指数で表しています。

今月12日から23日にかけて集めたデータを反映した今回の速報値では、ユーロ圏の指数は31.4となり、先月の51.6から急激に悪化しました。

リーマンショックの時期を下回ってデータがある1998年以降、過去最低の水準で、観光やレストランなどを含むサービス業の悪化が目立ちました。

国別にみますとユーロ圏で経済規模が最も大きいドイツが37.2とリーマンショック直後の2009年2月以来の落ち込みとなったほか、フランスは30.2と過去最低でした。

さらに同じ時期のイギリスの指数も先月の53を大幅に下回る37.1となり、過去最低の水準に悪化しました。

ヨーロッパではこの調査が実施されたあとも各国政府による外出制限の措置が広がり、生産を取りやめる企業は増える一方で、経済活動への打撃は一段と強まっています。