首相「追加経済対策 財源は国債発行含め確保」参院財政金融委

首相「追加経済対策 財源は国債発行含め確保」参院財政金融委
新型コロナウイルスの感染拡大を受けた追加の経済対策について、安倍総理大臣は参議院財政金融委員会で、世界経済への甚大な影響に見合う、大胆な経済財政政策を講じるとしたうえで、必要な財源は国債の発行も含めて確保していく考えを示しました。
この中で、安倍総理大臣は、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う経済への影響について、「世界的に、相当、甚大な悪影響が出てくると懸念しており、日本においてもそうだ。決して、びほう策にはせず、前例にとらわれない、思い切った大胆な強大な経済財政政策をしっかりと講じ、日本経済をV字回復させていきたい」と述べました。

そのうえで「規模についてはよく見極めていきたいと思うが、実施に必要な財源は、国債発行も含めさまざまな方策を組み合わせながらしっかりと確保していく」と述べました。

また、大規模なイベントなどの自粛要請に関連して、「政府として、民間事業者の個別の損失を直接補償することは困難だが、感染の収束が視野に入ったときには、今回、特に影響の多いイベント産業の振興などについても対策を講じていきたい」と述べ、追加の経済対策の中で支援策を検討する考えを示しました。

一方、安倍総理大臣は、経済に関連する安全保障上の政策立案などを行うため、内閣官房の国家安全保障局に、来月発足させる「経済班」が一連の水際対策を担ってきたと説明したうえで、「原油価格の動向など多面的な観点から、わが国の経済や安全保障全般にわたる影響をよく見極める必要がある。経済班には引き続き世界的な感染症の拡大による世界経済やパワーバランスへの影響などの課題の対応に当たらせたい」と述べました。