「紛争をやめて命守る闘いに」国連事務総長 団結求める

「紛争をやめて命守る闘いに」国連事務総長 団結求める
国連のグテーレス事務総長は、新型コロナウイルスによる被害は、戦乱で医療体制が崩壊した国で、より深刻になるとして、停戦を呼びかけるとともに感染の拡大防止に向けて団結するよう求めました。
グテーレス事務総長は23日、ニューヨークの本部からインターネットを通じた演説を行い、「戦乱が続く国では医療体制が崩壊していることを忘れてはならない。医療従事者は標的にされ、すでに数少ない。また難民も避難先で弱い立場に置かれている」と述べました。

そして「武器を使った紛争をやめて、命を守る闘いに皆で集中するときだ」と述べて、内戦が続くシリアやイエメンなどを念頭に、すべての内戦当事者に停戦を呼びかけるとともに、感染の拡大防止に向けて団結するよう求めました。

またグテーレス事務総長は「先進国の対応を効果的にするだけでなく、途上国で山火事のように感染が広がらないように一致して行動することが必要だと訴える書簡をG20の首脳に送付した」と述べて、今週の開催が調整されているG20=主要20か国によるテレビ会議形式の首脳会談で途上国支援が打ち出されることに強い期待を示しました。