中国 武漢封鎖から2か月 解除の見通し依然立たず

中国 武漢封鎖から2か月 解除の見通し依然立たず
新型コロナウイルスの感染が最初に確認された中国 湖北省の武漢で、事実上、街を封鎖する措置がとられてから23日で2か月となります。武漢では一部の住民が団地の外に買い物に出られるようになるなど、わずかながら生活の自由が戻りつつありますが、依然として封鎖が解除される見通しは立っていません。
武漢では、ピーク時には1日に数千人の規模で感染者が増えていましたが、今月18日以降、4日連続で新たな感染者はゼロになっています。

こうした中、武漢の当局は、新たな感染者が14日以上出ていない地域では、各世帯のうち1人にかぎって団地の外に買い物に出ることを認めるなどとしていて、スーパーなどが相次いで個人向けの営業を始めたと、地元メディアが伝えています。

ただ、団地ごとに住民の行動を厳しく管理する措置は続いており、一部を除き、企業の操業再開も認められておらず、依然として武漢の封鎖が解除される見通しは立っていません。

一方、中国では海外から入国した人の間で感染が確認されるケースが増えていて、中国政府は23日から、北京に向かうすべての国際線の便を対象に、まず国内の別の空港に着陸させて乗客の検疫を行い、感染の疑いのない人だけを北京に向かわせる措置をとると発表しました。

また、上海の地元当局も、すべての国や地域からの入国者に対し、ウイルス検査を行うと発表するなど、海外からの感染の流入に対する警戒を強めています。