分裂のリビア 新型コロナウイルスで戦闘一時停止に同意

分裂のリビア 新型コロナウイルスで戦闘一時停止に同意
国が東西の2つの勢力に分裂し戦闘が続いてきた北アフリカのリビアでは、双方の勢力が、新型コロナウイルスへの対策を進める国連の呼びかけに応じて、戦闘を一時、停止することに同意しました。国連は恒久的な停戦につながることに期待を示しています。
リビアでは、独裁政権が崩壊したあと国が2つに分裂し、去年4月以降、西部の暫定政府が拠点を置く首都トリポリ周辺に東部の軍事組織が攻め込み、激しい戦闘が続いてきました。

新型コロナウイルスへの感染がリビアの周辺国でも広がる中、国連などは対策を迅速に進めるため、戦闘の停止を呼びかけてきましたが、西部の暫定政府と東部の軍事組織は、21日にかけて相次いで声明を出し、戦闘の停止を受け入れる意向を示しました。

国連の報道官は21日、それぞれの声明を評価したうえで「人道目的での戦闘の停止が、持続的な停戦という形に変わることを望んでいる」とする声明を出し、国連は恒久的な停戦につながることに期待を示しています。

リビアではこれまでに何度も停戦が呼びかけられ、双方の勢力が停戦に合意したこともありましたが、戦闘が完全に収まったことはなく、今回、果たして停戦が実現するのかどうか注目されます。