新型コロナウイルス NY州が全労働者に自宅待機を義務づける

新型コロナウイルス NY州が全労働者に自宅待機を義務づける
アメリカで新型コロナウイルスの感染者が最も多い東部ニューヨーク州のクオモ知事は、ニューヨーク市を含む全域で必要不可欠な一部を除くすべての事業者に対し、社員や従業員の出勤を禁じ、自宅待機を義務づける命令を出しました。
アメリカでは新型コロナウイルスの感染者が急増していて、20日の時点で全米で1万5000人を超え、このうちニューヨーク州では7102人と最も多くなっています。

ニューヨーク州のクオモ知事は20日、記者会見を開き、「必要不可欠な一部の業種を除いて企業に対して、社員を100%自宅にとどめるよう求める」と述べ、警察や消防、医療従事者など一部の業種を除くすべての事業者に対して、22日の夜から社員、従業員の出勤を禁じ、自宅待機とするよう義務づける命令を出しました。

クオモ知事は違反した企業には罰金を科すとしたうえで、「感染増加のペースを抑えるために、現在取り得る最も徹底的な措置だ」として理解を求めました。

アメリカでは、西海岸のカリフォルニア州で市民に必要最低限の場合を除いて、外出を控えるよう求める命令が出されていますが、今回、ニューヨーク州がほぼすべての労働者に自宅にとどまるよう求めたことで、アメリカのメディアは全人口の5人に1人が自宅待機になると伝えています。

また、クオモ知事は緊急の課題として人工呼吸器の確保やベッド、医療スタッフなどの態勢拡充をあげ、ニューヨーク市中心部にある大型展示場や大学を病院施設に転用する計画も示して対応を急いでいます。