米 輸血用の血液不足深刻 新型ウイルスで外出自粛が影響

米 輸血用の血液不足深刻 新型ウイルスで外出自粛が影響
新型コロナウイルスの感染が広がる中、アメリカでは例年に比べて8万6000本分の輸血用の血液が不足する事態となっていて、アメリカ軍の軍医のトップは国民に献血への協力を呼びかけています。
アメリカ軍の軍医のトップで、公衆衛生局のアダムス長官は19日、ホワイトハウスで開かれた記者会見で「感染を防ぐために人との距離をとることは大切だが、いま心配なのは献血の不足だ。人と距離をとることは社会に関わらないことではない。この危機にあって国と地域社会、ひいてはみずからの命を守ることを助けることになる」と述べて、国民に献血への協力を呼びかけました。

アメリカ赤十字によりますと、人々が外出を控えるようになり、職場や大学など、全米の2700か所で献血の受け付けが中止になった影響で、例年の同じ時期と比べて、手術などで使うための8万6000本分の血液が不足しているということです。

アメリカ赤十字は献血をする人と採取する人の体温を測ったり、献血で使った手袋を1回ごとに取り替えたりするなど、新型コロナウイルスの感染対策に万全を期しているとしています。